ドント・ブリーズ

ドント・ブリーズ

感想

荒廃したデトロイトの街で泥棒をくりかえす3人の若者。

その一人である少女ロッキーは養育放棄した両親のもとを離れ、妹とカリフォルニアで暮らすことを夢見るが資金がない。

そんな中一人暮らしで盲目の老人宅に多額の現金があるという情報を得た彼らはこれが最後との思いで老人宅に侵入するのですが—というストーリーです。

限られた空間の中で襲う側と襲われる側が反転する様は非常に見事だし、「舐めてた相手が実は殺人マシーンでした映画」の新たな傑作と言っていいでしょう。

予告編を見るとホラー映画のような作りにも見えますが、正確にはクライム・サスペンスという感じだと思います。

ドキッとする演出はあるものの、超常的な怪奇現象が起こるタイプの映画ではありません。

役名の無い、「盲目の老人」役のスティーヴン・ラングの存在感が圧倒的です。

後半、事態の真相が明るみになってからのサイコな展開もスピード感があって最高でした。

前半から後半にかけて全く別の映画と思うような、想像しない方向に話が進んでいきます。

脚本のアイディアがスゴイと思います。主なキャストは4人だけで、若手の俳優はまだほとんど無名の役者ばかりです。

シチュエーションも限られた設定の話で、非常に低予算であることは明白ですが、そんなこと関係ない面白さです。

88分という上映時間も非常にタイトで無駄がありません。

一部では話題になっていたものの、上映規模も大きくない作品でしたが、個人的には当たりの拾い物映画でした。